2016.09.02

エンジニアの活躍は考え方次第:トラベルブック株式会社CTO高木さんインタビュー

今回はトラベルブック株式会社CTO、高木翔太さんとコデアル株式会社CEO愛宕の対談インタビューです。エンジニア目線のプロダクトマネージャーに求めること、エンジニアの心意気など聞くことができました。

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愛宕 最初にトラベルブックというサービスについてご紹介お願いします。

高木 トラベルブックとは、旅行ガイドブックをオンラインで表現したサービスです。 私達が旅行に行くとき、紙のガイドブック利用して旅行に行くケースが多く見られますが、 それらをいかにオンラインで完結出来るかを突き詰めています。 加えて、オンラインならではの最安値などの条件を指定した便利な予約機能や、カテゴリ、自然言語処理を利用した検索性、 パーソナライズ化された情報提供など、より便利で満足度の高い旅行を提供することが出来ればと考えています。

トラベルブック
参照:https://www.travelbook.co.jp/

愛宕 どれくらいの範囲をカバーしているのでしょうか。

高木 コンテンツは人気のある国から拡充していますが、世界の国々を網羅しています。 旅行は、顎、足、枕で表現されることがあり、顎で表現される食事の部分、足で表現される移動の情報、枕で表現されるホテルの情報をメインに各地の観光スポットや遊び場を絡めて紹介しています。

トラベルブックの開発体制

愛宕 どのような開発体制で作られているのでしょうか?

高木 エンジニアの部分で言うと、デザインとエンジニアリングの2チーム制を採用しています。 デザインは社員1名、インターン1名、エンジニアリングは社員3名、インターン1名の体制です。 また、エンジニアチームには技術顧問として、オモロキCTOのゆーすけべー(和田裕介)さんにお願いしています。

愛宕 チーム作りに関して気をつけていることはありますか?

高木 チーム体制に関しては、やることを明確に分けていくことを意識しています。 例えば、マイクロサービスの思想を入れてフロント、バックエンドなど責務を切り分けています。 決められた責務を守ることが各々の仕事のため、使用する言語や技術も自分で決める方針で良く、 具体例としてフロントはPHP、バックエンドはRuby on Railsなど各々が慣れている武器を使えるように意識しています。 リモートワークも、案件の切羽が詰まって来たり、自分の持ち回りのものに議論の必要のない時など相談に応じて認めています。

愛宕 求める人材はどのようなものでしょうか?

高木 気合いで乗り切る時期は過ぎたと考えているので、知識やスピード感を持った経験者を求めています。 実際、弊社はあまり技術的に冒険に出ることは少なく、サービスの特性からも枯れた技術を使うケースが多いので、 そう言ったものを当たり前に使いこなせるエンジニアを強く求めています。

やるは成功、やらないは失敗

愛宕 高木さんはどのようなキャリアの変遷があったのでしょうか?

高木 新卒の際は、一部上場企業でICカードサービスの開発を行う業務につく予定でしたが、 友達とWebサービスを作っていた経験が忘れられなかったこと、起業志向が強かったのと、 その時にご縁があったメールマガジン配信システム最大手のまぐまぐの社長の下で3年間を過ごし、 今の会社メンバーと出会い起業に至ります。

一部上場企業はあまり内容がないので割愛しますが、まぐまぐではフロントエンドの仕事をこなしていました。 当時のまぐまぐの社員数もおそらく一番少ない時期で、なんでもやる楽しみがありました。 例えば、契約書の作成を弁護士と調整して作ったり、大きな案件を全部お任せいただいたり。 僕の人格を形成したのは間違いなくまぐまぐのお陰だと思っています。 このようなオールジャンルの仕事をした経験が、今の仕事に活きています。

愛宕 今の会社にはどのようにして入ったのでしょうか?

高木 ちょうどまぐまぐの事業が転換期にあり、私が転職をするか起業をするかを検討していた時に、今の代表と出会い、その日にメッセージを頂いたんです。「高木君が入る前提で考えてるから、よろしくね」とか強引な入れられ方をしました笑  起業したい友人は当時、周りに結構いて、大抵夢を追う話をすることが多いのですが、 彼だけは旅行業界の市場規模の話から始まり終始戦略に徹していて、その彼の現実主義な部分に衝撃かつ感銘をうけ、 トラベルブックは4人でスタートすることになります。

うちの代表はもともと企画をやってきた人間なので、エンジニアの気持ちをよくわかってくれること、 今はコンテンツの最高編集責任者の創業メンバーの1人も元エンジニアで、この会社はエンジニアの気持ちを よく分かってくれる会社です。 例えば、切羽詰まってリリースが遅れる原因ってエンジニアの責任になりがちなのですが、 実はエンジニア以外の行程の”調整”が遅れていただけとか、そういう全体の流れを分析せずに、 エンジニアは責められることがよくあるのですが、この会社では、そういった流れを俯瞰して分析し根本的な問題から改善していくような体制を取ってくれるので、すごくやりやすいです。

愛宕 弊社でも必ず決めたことを、100%リリースできる保証はないと思っています。成功率は8割くらいですけれども、できない理由がエンジニアにないこともあるし、蓋開けてみたら想定に無茶があることもあるので。そういった部分を折り込んで考えなければいけないですよね。

高木 弊社ではチームの目標を、「やるは成功、やらないは失敗」としています。やって失敗することもざらにあるのですけれども、全部成功ということにしています。ベンチャーなんて頑張って計算して狙いに行くようなフェーズでもないですしね。そういったところはベンチャーの楽しみだと思います。

愛宕 ありがとうございます。最後に何か一言ありますでしょうか?

高木 エンジニアって自分の考え方次第で何とでもなると思います。 少なくとも数年前までは、埋もれたエンジニアは埋もれたままで、ある程度の人脈や運などの能動的な活動が必要だったと思うのですが、CODEAL(コデアル)のようなサービスが出てきて、今まで埋もれていた人も数値化された評価活動ができるようになってきていてとてもおもしろいと思います。

私達としても、「旅行に実際に行っていただくこと」を目標に 旅行体験に触れる機会に貢献出来るようサービスを作っていければと思います。

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