2018.11.07

北海道ベースで活躍する人事複業家!ベンチャー企業の人事担当佐藤様インタビュー

本日はGLOVE ENTERTAINMENT株式会社(以下GE)で人事採用担当をされながら、複業家として活躍されている、佐藤様と「働くをもっと自由に」のビジョンを掲げ、即戦力複業の求人サイト「コデアル」を運営する、コデアル株式会社代表取締役愛宕の対談インタビューです。

愛宕 佐藤様のお仕事について教えてください。

佐藤 本業はブライダル・コンサルティング事業を中心に展開するGEでの人事で、複業としてLGBTキャリア支援 株式会社JobRainbowの顧問を務めるほか、就職、転職、働き方コミュニティ「就カフェ」の代表、働き方、生き方ラジオ番組「ひとごとラジオ」の運営・MCをしています。

愛宕 様々な肩書をお持ちですが、最初なぜ複業を始めようと思われたのでしょうか?背景にはどのようなことがあったのでしょうか。

佐藤 きっかけは現在の本業グローヴエンターテイメント(以下GE)の代表佐藤望社長より「うちは複業推奨していくから。しょうごくんは何かしたいことないの?」と言われたことです。その時に、地元札幌での学生時代に自身が体験した「東京の学生は地方の学生よりいいよなー」と異業種人事交流会で人事の諸先輩方が口々に言っていたことへの違和感を思い出し、その理由を探りました。結果、「場馴れ」の問題なのではないかと思い、地方学生でも大人や経営者と話す機会・自身のことを発信する機会を設ければ関東の学生とも対等に渡り合えると考えました。これが就カフェのスタートです。事業としてという頭はなく、自身のスキルアップとやりたいことをしたいという前提でした。目の前のマネタイズを意識しないで済むため、複業という形でないと就カフェは成り立たなかったと感じています。

愛宕 本業の人事のご経験は15年間ということですが、これまでのキャリアについて教えてください。

佐藤 GEは3社目で5年前にジョインしました。その前の10年間は、札幌本社の2つの企業で人事採用とマーケティングを中心に担当していました。1社目はアミューズメント、2社目はITベンチャーで、転職の際は知り合いのエージェントを利用しましたが、3社目のGEへの転職は、知り合いからの紹介です。

愛宕 企業の規模や風土によって採用のやり方は異なると思います。これまでご経験3社間で、どのような違いがあったのでしょうか?

佐藤 1社目はトップダウン型で800人規模の会社でしたが、2社目は20人程度のベンチャーだったので、社長とあうかが採用の際のポイントとなりました。現在のGEは、ボトムアップの自立自走型で手を挙げた人に機会提供しています。そのため、会社の社風を最初に伝え、内定を出すまでの過程で、自社にあう、あわないもはっきりお伝えします。

業界・規模はもちろん、採用フロー・選考方法も全く異なる、前の2社の経験があるからこそGEでのいまの自分があり、また、複業で人事顧問・コンサルができていると感じています。

地方で活躍する複業家としてのワークスタイル、ライフスタイル

愛宕 佐藤様の場合、5年前に現在の企業に移り、複業を始めてからワークスタイル、ライフスタイルにどのような変化がありましたか?

佐藤 出会いや仕事の幅の広がり、自身のスキルはこの3年で大きく向上した実感はあります。マイナスの変化は特にないです。これもGEが理解があり、私の複業経験・出会った人脈が結果的にGEに還流する場合が多いので、本業とうまくミックスして進めていいよと言って下さっているのが有難いです。GEでは、約10%の社員が複業を持ち、その全員が何らかの形で本業に役出つ複業をしています。複業での動きが本業に生きていることが代表、組織に伝わっているので自由な動きを取れていますね。

愛宕 本業の組織での理解があることは、複業をするうえで非常に重要ですね。複数の仕事をこなすうえで、時間やパワーバランスの調整はどうされていますか?

佐藤 時間については本業の理解が大きいです。マルチタスクはtodo・スケジュール管理でツールを活用したりして極力時間コストを圧縮しています。パワーは当然本業メインです。

株式会社Job Rainbowでの顧問の仕事は、毎週月曜に定例ミーティングにリモートで参加し、基本はスラックでやり取りしています。東京での採用活動に関連した業務のために、毎月東京のJob Rainbowのオフィスに行っています。その際もまず本業の仕事が先にあり、その合間に複業の予定を入れるようにしています。「ひとごとラジオ」の運営は趣味に近く、「就カフェ」はプロボノ的な活動ですが、地方自治体や学校からの依頼で講演などの仕事に繋がることもあります。

愛宕 現在は北海道札幌市にお住まいですが、東京など都会での暮らしと比べ、地方で暮らすメリットは何ですか?

佐藤 ランニングコストと心の平和(笑)です。家賃相場は東京の1/2くらいですし、食費なども安い。空気と水、食べ物がおいしい。車で1時間いけば海も山も川も森もある。それでいて、東京まで飛行機で1時間半ですので。自宅は札幌市の少し郊外ですが、市内中心地のオフィスへの通勤は公共交通機関で約30分です。

愛宕 自分も長崎出身なので、東京と地方との生活費の差はよく分かります。反対にデメリットはありますか?

佐藤 デメリットは出会いの数と密度でしょうか。東京の方がすごいひとがごろごろいますし、出会える機会も多い、いろんなイベントもありますしね。その分仕事になる案件も多いんだろうなと思います。それを差し引いても、暮らしを重視したいので地方在住を選んでいます。

これから複業家はスタンダードになっていくか

愛宕 今後、佐藤様のような複業家はスタンダードになっていくと思いますか?

佐藤 願望もありますが、東京など大都市部から仕事をもらい、地方に住む複業家・フリーランスがもっと増えて欲しいと思っています。また、特に地方企業は人が足りず採用できていないので、プロジェクト単位で複業・フリーランスのチームに案件を出すことがスタンダードになっていけば、企業は雇用せずに社内の課題を解決でき、複業家の仕事も増えます。

私の知人は、フリーランス仲間同士でデザイン、フォト担当などチームを組んで、それぞれが受注した案件で助けが必要な時はプロジェクトにして仕事をこなしています。こういったうまくいっている事例を増やすため、社外出す案件をいかに増やせるかが重要ですが、そのためには、自社の案件は社内で雇用している人でこなすべきという企業側の旧体質が変化する必要があると感じています。

愛宕 最後にフリーランスや複業を始めることを考えている方にアドバイスをお願いいたします。

佐藤 やりたいことでいきなりお金を稼ぐのは難しいです。でも本業がある中でやりたいことにトライし、そこから実績をつくって仕事にしていくことができるので本業×複業スタイルはオススメだと思います。一旦完全にフリーランスになるとサラリーマンに戻りづらくなるとも思うので。

愛宕 本日はありがとうございました!またぜひお話させてください。

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